2008年12月16日

難破! 交趾! 帰還!

古着屋総兵衛影始末 第8巻、第9巻、第10巻

大黒丸が南蛮の海賊船と交戦して船を損傷し、無人島で修理、交趾(こうち) ・・ベトナムまで行って交易するとともにイギリス船より大砲を購入して船を改造し、唐船や琉球で薩摩の軍船を撃破して江戸に帰還

と、なんと海洋冒険小説になってしまった。ホーンブロアーとかボライソー、トマスキッドなど一通り読み尽したファンなんだけど、さすがに江戸時代の和船を改造した3本マストの商船にイギリスの重砲を搭載して通商というのは筋書きに無理がありすぎるし、海洋小説に徹した細部の描写が不足。

薩摩藩の切り札の二千石船薩摩丸が総兵衛の火矢一本で火薬庫に火が入って撃沈というのはご都合良すぎで興ざめ。最後の武田騎馬軍団が馬に瓢箪をくくりつけて泳いで海上の大黒丸を襲うというに至っては筋立てが安っぽすぎる。
子供の頃の冒険王?なんかの月刊マンガで読んだ冒険マンガの筋にこんな荒唐無稽なのがあったような。

でも、こういう読み捨ての時代冒険小説を狙って書いているんだよねー。

さすがに話が無理がありすぎて10巻で仇敵柳沢吉保が失脚したのでという著者の注があって第一部完 となったが、第二部はあるのだろうか。たぶん無いよね。

2008年12月14日

知略!

古着屋総兵衛影始末 第8巻

大黒屋が影の命で京へ行き、甲賀鵜飼衆と決闘。最後は海戦だが大黒丸の大砲の威力であっけなく決着。

どこが知略なんだろうか。だんだん粗製乱造気味かな。楽しいからいいけど。

2008年12月13日

雄飛!

古着屋総兵衛影始末 第7巻

大黒丸が完成して初航海。大目付の娘、絵津が加賀へ嫁入りすることになり、護衛の道中で加賀到着まで。女剣士美雪が総兵衛と結ばれる。

そんな大きな船を造って南蛮と密貿易したら江戸時代には問題でしょうが。でも加賀には銭屋五平衛の例もあるとか・・・。

朱印!

古着屋総兵衛影始末の第6巻

宿敵、柳沢吉保の御国元の甲府で大規模な城の改修工事や金山の開発、武田騎馬軍団の復活など徳川幕府を倒して武田の世を狙った陰謀が進められているという大掛かりなお話。

朱印というから鎖国の世界に朱印船かと勝手に思ったけど、綱吉から柳沢吉保の息子を時代将軍にするというとんでもない朱印だったとは。

だんだん話が荒唐無稽になってくるような。でも、佐伯泰英ならではの文庫書き下ろしの読み切り冒険時代小説らしいかな。

2008年12月11日

熱風!

古着屋総兵衛影始末の第5巻

新たな影との印である家康より拝領の火呼鈴を小僧の栄吉がもったまま御伊勢参りに行ってしまうという騒ぎ。でも、そんな大事なものを店先で小僧に渡すか?

御伊勢参り自体が江戸時代の不思議な風俗であったかも知れないが、神憑りの小僧に振り回されすぎ。いまひとつ読後の爽快感が得られなかった。

2008年12月10日

停止!

古着屋総兵衛影始末 第4巻

北町奉行との戦いで商い停止(ちょうじ)に追い込まれ、拷問を受けるが女剣士美雪の助けで・・・・

おいおい、いくら悪でも与力を抹殺したり奉行候補を監禁したりと過激ですね。
でも痛快な読切り時代小説そのものだね。

大きな船 大黒丸の建造や女剣士美雪との関係、第二の影の暗示など、これまでの北町奉行との戦いが決着が着くとともに、次の筋立てが埋め込まれた第4巻でした。

2008年12月 9日

抹殺!

古着屋総兵衛影始末の第3巻

幼馴染で夫婦になろうかと考えていた千鶴を惨殺されて、復讐の戦い。影の正体を暴き、嫡男を成敗、二男を人質にとって老中を脅すとは。
影を始末して後、第二の影が用意されていた・・・。
ストーリーはさすがに波乱万丈というか陳腐化しない筋書きで読者を飽きさせない。

2008年12月 8日

異心!

古着屋総兵衛影始末 第2巻

赤穂浪士の討ち入りを背景に、敵の尾張柳生の一味との決闘。赤穂浪士の江戸入りを阻止する影の命に背いて討ち入りを助けるなど影旗本としての上司との決別。
赤穂浪士の江戸入りを阻止したい上杉家に柳生一味を赤穂浪士と間違えさせて討たせるなど、剣が強いばかりでは無い主人公の活躍。
確かに他の佐伯泰英のシリーズとは違った読み物に仕上がっている。

2008年12月 7日

死闘!

古着屋総兵衛影始末シリーズの第1巻

主人公は古着問屋の大黒屋総兵衛 実は家康から影旗本としての命を受けた鳶沢一族の長という設定。他のシリーズのように浪人などでは無く、商人であるが元は武家の一族の長ということで、どうやらかなり強いらしいが一人のスーパーマンではなく、チームワークの発揮がみどころのようだ。

時代は将軍綱吉、敵役は側用人柳沢保明ということで死闘!のタイトルのとおり大規模な戦闘が繰り広げられる。
佐伯泰英の時代小説はシリーズ毎に主人公の設定が大きく変わり、時代も違うので分かり易く商い仕掛けになっている。